多良間から師匠がやってきた たらまー11
ロビー内のA&Wで茶をすることになった。
「ポンコツ君、それは何かね?」
「ルートビアですよ。まさか、師匠知らないんですか?」
「…。うん知らないんだ(笑)」
沖縄人なのに、知らないのか…。固まるしかないな。
で、師匠はさっき初対面を果たしたばかりなのに儀保さんにギャグのオンパレードである。
ゆまちゃんも苦笑いだ。
しまいには儀保さんも「ポンコツさんが言うように、お父様は渡嘉敷勝男に似てますよ(笑)」
と言われる始末。
とにかく、師匠は楽しい人だ。
儀保さんは、仕事に行かないといけないとのことで、店を出ることにした。
師匠もまだ出発の時間までは余裕があるのだが、
なんせ多良間の田舎者なので(笑)、早めに出ることにした。
儀保さんと別れ、カウンターで搭乗手続きをした師匠。
いよいよお別れのときだ。
「ポンコツ君、ちゃんと三線練習しなさい。また畑のひまな時期にラキ君に会いに来るから」
「わかりました。自分も売り上げ上がったら多良間へ行きます」
「そうだな。ゆまも近くに住んでいるしこれからも頼むよ」
師匠がセキュリティチェックに消えていく。
ずっと手を振り続けた。
身内でもないのに、なんか変だな? っていうか俺って半分くらいは身内扱いだがね。
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