師匠突然来沖 3

ポンコツ34@那覇

2013年01月10日 19:31

マルエーで革靴を手に入れた師匠である。
「いやあ、良かった良かった。これで恥かかずに済むね。ポンコツ君、
コーヒーでも飲みましょう」
自販でコーヒーを買って一服。
師匠に誰かから着信が入っているね。
「あのね、顔出してすぐおいとまはできないよ! だって私は甥なんだよ…」
「どうしたんですか?」
「いやね、ポンコツ君。ゆまちゃんが自宅でカレー作って待ってるって(苦笑)。
今日は親類宅に身を寄せるつもりだったが、かわいい孫が待っているからってね…」
困惑感が漂う気もするが、孫の名を口にする師匠は嬉しそうだ。
さて、目的地へ向かいましょう。
「ポンコツ君、すまないがここで滞在なのか、ゆまの家に行けるのか、
何とも言えない」
「師匠、私は車で待機してますから、着信鳴らしてください。そのまま泊まるであれば帰りますし、
ゆまちゃん家まで走っても構いませんよ」
「そうか、すまんのお」
で、車は宜野湾市内の住宅地を走っていく。
ナビ通りに走ったらなんとなく通ったことがあるような場所へ出た。
「あれ? この家私来たことありますよ! ママやゆまちゃんと一緒に…」
「ここのお母さんが大往生されたのさ。覚えてるかい?」
「ええ、私も一度お会いしましたけど、元気な方でしたね…」
ここは自分が沖縄に移住したてのころに寄った家で、かなぐすくさん(仮名)宅だね。
やっと師匠の家系図が少しつながった(笑)。
車を迷惑の掛からない場所へ停めることにする。
でも、番犬が気づいたようでワンワン吠えている。
エンジンをかけっぱなしにはできないな。寒くて暖房が欲しいが
我慢しよう。
「師匠、私は私服ですし、今日は何も持ってきていませんから、車に居ます」
「そうだな。じゃあ、電話するからここで待っていて下さい」
師匠はかねぐすくさんの家に入っていった。
それから15分くらいして電話があった。もうおいとまだと良いのだが…。
「ポンコツ君。今私のほかに関係者は誰も居ない。かなぐすくさんは、君のことも知っているから家に入ってきなさい」
たぶん、こうなると思っていた。明日は早いから早く帰りたいのが本音だが。


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