マイ三線のこと。
2005年に購入して以来、何度か中絃のカラクイに悩まされてきた。
すぐ緩む、緩むイコールちんだみ(チューニング)が狂ってしまい、
そのつど自分で直したり、購入した店に送付してメンテを依頼してきた。
しかし、ここ半年ほどは1曲歌うのも厳しいほど、すぐおかしくなる。
こりゃ、だめだな?
ってなわけでやってきたのは、泊にある三線店
「玄工房」です。
島思いに出演中の唄者・知念さんのお店。
ひと月ほど前にも行ったことがあるんだけど、そのときは営業時間なのに誰もいなかった(呆)。
今日は大丈夫だったね。
「お客さん、見たことある顔だね?」
「はい。島思いでお会いしてます。岩沢さん(仮名)の友人です。中絃が合わないので…」
「どれどれ貸して御覧なさい」
と言って、知念さんは工具でけずったりなんなりで調整してくれて
音を出していく。
あれ? 俺の三線なのに良い音がするなあ。弾く人が違うとこうなるわけ?
しばらく調整のうえ知念さんが「あなたの三線は残念ながらカラクイが悪いね。
外国で作るとこうなるな。穴がデタラメだったから、直したからね。もういくら弾いても大丈夫だ」
その言葉に安心したら
「あなた、岩沢さんの知り合いね? 修理代はいらないよ。それより何か歌ってみなさい。そうだ、
あなた宮古(民謡)だったよね?」
こうなると予想していたよ。
ふたりで「なりやまあやぐ」を歌い、それから
「安里屋ゆんた」と「花」を歌ったところで…。
「ポンコツさんとやら? 歌は大丈夫だね。鍛えられてる。三線でね、運指の稽古とかはしてる?」
「いえ、曲を弾くだけで…」
「では、今日は2パターン教えるから、毎日やってみると良い。これをマスターすると琉球音階だけでなく
いわゆる歌謡曲にも使えるようになるから、もう耳コピでたくさんレパートリーが増えるよ。工工四はもういらん」
と言われて、日本の叙情唄を数曲披露。
これがすばらしかったこと! 三線でここまでできるんだ?
「知念先生、運指ですけど、薬指使って良いんですか?」
「例えば、古典なんかだとハッキリ“ダメ”って謳っている団体もあるよ。でも(我々は)民謡さ。ダメではない」
と言って、「チョンチョンキジムナー」を披露する。
「ポンコツ君、一緒に弾きましょう、はい。まず親指の位置からして違うね。ここでは、押さえられないよ」
「こんなところに指を置いて良いんですか?」
「ここに置かないと私でも弾けない。ダメではありません。さあ、やりましょう!」
知念さんは自由自在に三線を操っているって感じ。
教え方もうまいし、なんだかんだで1時間時間を使ってくれた。
「練習は
私の動画がユーチューブで出てくるから、それを見てね。夜は近所迷惑?
沖縄だったら三線の音は喜ばれるよ。“嗚呼、あいつうまくなったな”とか思ってるさ。大丈夫。
また来なさい」
これって、弟子になったってこと?
まあ、そうではないけど、稽古の新たな目標が出来て収穫があったな。