新・沖縄にとろける

ブログ『新・沖縄にとろける』にアクセスしていただきありがとうございます。
ブログ上では、私自身を“ポンコツ”と表記し、
また、一般個人の方が特定されないよう、表現を多少デフォルメしますので
よろしくお願いします。

モネは知念岬公園の休憩場・岬の一番高い部分でずっと唄三線をしている。
俺は普段の運動不足解消をと思い、遊歩道を何度も歩き、
笛を吹いている女子をチラチラ見ながら（笑）、ひまを潰す。
モネの稽古が終わったようだ。
モネは三線をケースにしまった。時計は７時前を指しているが、
沖縄はまだ明るい。
この岬から見る海はサイコー、久高島もよく見えるね。

駐車場にはワゴン車が停車し、若い男の子４人と
おじいさん？　中高年男性がひとり降りてきた。
若い男子は俺たちのいる休憩所を通り過ぎ、岬の先端へと走って行った。
中高年男性は、モネの三線ケースを見て何か思ったのか、声をかけてきた。
「君たちは三線やってるのかね？」
モネが答える。
「はい、ここでずっと歌っていました」
「そうかあ、で君たちどこに住んでるの？」
「僕は埼玉から来ています。実は彼（俺のこと）が今日から那覇に移住になりまして…」
「そうか、それは良いことだ。思い切ったね。で、君（俺のこと）は子供は何人だ？」
「子供はいません。今事情がありまして…」と俺は言葉を濁した。
「そうかそうかい、まあ、人生いろいろだからな。私は佐敷に住んでいるサー。
もしよければ今度遊びに来なさい。君、酒は飲むのかね？」
「私は泡盛もオリオンも大好きです！　モネは酒が苦手なのですがね」
「そうかそうかい、では君の携帯を教えなさい」
俺の携帯に着信してもらい、中高年男性の電話を登録した。
「さっきの生徒たちは？」
「ああ、あれは民泊だよ」
「民泊ですか？」
「そうさ。大阪から来ている修学旅行生だ。まあ一番生意気盛りだから指導のし甲斐があるね（笑）。
みんな根は良い子さ。中学生は一番難しい年代だから、俺のように厳しいこと言う奴も必要なんだよ」
生徒たちが戻ってきた。
中年男性は生徒たちをワゴン車に乗せ去って行った。
「うちらも戻ろうか？」
ポンコツ車に乗り、自分たちも那覇に戻った。
旭橋にあるジャッキーへ行った。
俺はビールが飲みたくて、モネに運転を代わってもらった。
「せっかくステーキ屋に来たのにふたりともランチかい？」
お互い苦笑いだ。
俺はみそしる定食で、モネはポーク玉子定食だった。（苦笑）
今日のビールは一段とうまい！　いよいよポンコツの移住生活が始まったんだな。

（知念岬公園にて）