新・沖縄にとろける

ボロ軽自動車は師匠の自宅に着いた。
ママは携帯で誰かに電話している。「おい、ポンコツ運んできたよ。
畑に行ってもらう？　うん、うん…」
たぶん師匠と話をしているのだろう。
「もうお昼だからいったん帰ってくるよ。着替えて待ってるか」
「そうします。私から宅急便届いてないですか？　それに作業着入れてます」
「おおポンコツ、用意がいいね！　荷物届いてるよ。そうだ、オバアがいないから
オバアの屋敷で寝てちょうだい。荷物も屋敷にあるよ」
屋敷といっても、ほんと小さい家だが（苦笑）、屋敷を案内してもらった。
「ポンコツはここに寝なさい。となりはオバアの独特のニオイがするから（笑）」
「別にそういうことは気にしませんが…」
作業着に着替える。軍手軍足をし、長靴に、耳当てのある帽子、
さらに農作業ゴーグルをフル装備で準備完了だな。
２トントラックがやってきた。師匠が運転している。
いつ買ったんだ？
「おお、ポンコツ君。３年ぶりだね！　おお、もう着替えてる！　素晴らしい！
さすが私の弟子だ」
「師匠、昨日宮古空港で会いましたよ（苦笑）」
「おお、そうだったな。もうね、オバアが入院するわ、台風で畑はやられるわでね…。ほんとブタの手いやネコの手も借りたいくらいだよ。食事をして出かけましょう」
師匠と屋敷裏のほったて小屋へ行く。
珍しくママが食事を作っていた。
「ポンコツも食事食べるだろ？」
「さっきから船酔いが治まらないので、ナシで良いです」
「食べなくて大丈夫かい？」
「はい、大丈夫です」
師匠とママは食事をしている。食べながらお互いいろいろ会話をしているようだが…。
「食べ終わったので出かけましょう」
「師匠？　前から２ｔ（トラック）持ってましたっけ？」
「中古を買ったのだよ。物がたくさん積めるからな」
盗んでないようなので安心だな（爆）。